Claude DesktopにElastic Agent BuilderのMCPサーバーを追加する方法

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このガイドでは、(以前の記事で)「Elastic Agent Builder」を使って作ったAIエージェントを、「Claude Desktop」というアプリに接続する手順を説明します。

Elastic Agent

Elastic Agent Builderは、2025年10月に技術プレビューとして登場した、Elasticsearch上で動作するAIエージェント構築フレームワークです。企業データをチャット形式で活用できるよう、自然言語→検索/分析クエリ(例:ES|QL)への変換、ツールの組み込み、LLM(大規模言語モデル)との連携を一元管理可能にします。使用にはElasticsearchインスタンス(クラウドもしくはセルフマネージド)が必要で、Agent Builder自身はElasticsearchのライセンス(サブスクリプション)上で提供されています。なお、LLMはAgent Builderが既定の接続を用意していますが、独自モデルを使うためには別途モデルのプロバイダー契約や接続設定が必要となります。

前提条件

  • Claude Desktopがインストールされていること
  • Elasticのサブスクリプション
  • 適切な権限を持つAPI keyが生成されていること

手順

必要な情報を収集する

以下の情報を準備してください:

  1. Kibana: Elastic Agent Builderにアクセス
https://agentbuildertry ****-a12e4c.kb.ap-****-1.aws.elastic.cloud/app/agent_builder
  1. API Key: Elastic Agent Builderへのアクセス権限を持つAPI key
  • Elasticの画面で生成できます
例:dGFSelk1b0JfM05YMjlQMFtg66Q6TXo1ZTM1ZzJDdVF2QnB1eXpxeTdQUQ==
  1. MCP Server URL: Agent BuilderのMCPエンドポイント

Agents→Manage tools 画面の右上にあるMCP ServerをクリックしてCopy MCP Server URLをクリックします。

Claude Desktopの設定ファイルを開く

macOSの場合、以下のパスにある設定ファイルを編集します:

~/Library/Application Support/Claude/claude_desktop_config.json

デスクトップアプリからもいけます:

設定ー>開発者ー>設定を編集 を選びます

Claudeのフォルダが開きます。claude_desktop_config.jsonを選びます、なかった場合は作成します。

claude_desktop_config.jsonファイルに以下の設定を追加します:

{
  "mcpServers": {
    "elastic-agent-builder": {
      "command": "npx",
      "args": [
        "-y",
        "mcp-remote",
        "https://your-deployment.kb.region.aws.elastic.cloud/api/agent_builder/mcp", 
        "--header",
        "Authorization:ApiKey YOUR_API_KEY_HERE"
      ]
    }
  }
}

重要な注意点:

  • https://your-deployment.kb.region.aws.elastic.cloud/api/agent_builder/mcp を実際のMCP Server URLに置き換えてください
  • YOUR_API_KEY_HERE を実際のAPI keyに置き換えてください
  • Authorization:ApiKey の後ろに半角スペース1つとAPI keyを記載します

Claude Desktopを再起動する

設定ファイルを保存したら、Claude Desktopを完全に終了して再起動します。

macOSの場合:

  1. Command + Q でClaude Desktopを終了
  2. アプリケーションフォルダからClaude Desktopを再起動

6. 接続を確認する

Claude Desktop起動後、以下の方法で接続を確認できます:

  1. Claude Desktopの画面で検索とツールをクリック
  2. 接続されているサーバーのリストに「elastic-agent-builder」が表示されることを確認
  3. 利用可能なツールが表示されていれば成功です
  4. 設定→開発者の画面からrunningの文字を確認

質問を実施

MCPサーバーの接続を確認してから実際に質問をしてみます。

ツールへのアクセス許可を確認されるますので選択します。

回答が表示されます。

ここで一つ気になったことがありました。同じ質問でもKibana上の回答とClaude上の回答が違っていました。これはElastic Agent Builder(Kibana)では、デフォルトで Elastic Managed LLM を用いた、一方で、Claude Desktop からアクセスしたエージェント経由では Claude Sonnet 4.5が使われていた、ということだと考えています。

トラブルシューティング

エラー: “Server disconnected”

原因:

  • API keyが正しくない
  • MCP Server URLが間違っている
  • ネットワーク接続の問題

解決方法:

  1. API keyを再確認
  2. MCP Server URLを再確認
  3. ログを確認:
tail -f ~/Library/Logs/Claude/mcp*.log

エラー: “401 Unauthorized”

原因:API keyに適切な権限がない

解決方法: API keyに以下の権限が付与されているか確認してください:

  • Kibanaアプリケーション権限:read_onechat, space_read
  • Elasticsearchの適切な読み取り権限

Q: API keyはどこで生成できますか?

A: Kibanaの管理画面から生成できます。

Q: npxコマンドが見つからないというエラーが出ます
A: Node.jsがインストールされていない可能性があります。Node.js公式サイトからインストールしてください。

次のステップ

モデル設定がどこでどう決まっているかを明確にし、UI経由・MCP経由・クライアント経由いずれも「同じモデル/同じ設定」または「目的に応じたモデル差」があることを明示できるように整備する。

参考リンク